【有機化学】カルボニル基の反応④ Baeyer-Villiger酸化

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Baeyer-Villiger酸化

Baeyer-Villiger酸化はカルボニル基を酸化してエステルにする方法です。

主にケトンとの反応で用いられ、脂肪族アルデヒドでこの反応はほとんど見られないと言われています。

Baeyer-Villiger酸化で使われるのはペルオキシカルボン酸です。

「ペルオキシカルボン酸」の画像検索結果

過カルボン酸とも呼ばれ、カルボン酸の-OHの酸素を一つ増やして、-OOHにしたものです。

この反応の始まりでは、カルボニル基の反応①でみたH2OやROHが反応するときのように、RCOOOHのRCOOO部分とHの部分がカルボニル基に付加を起こします。

これが環状構造を経由してカルボニル基に結合する炭素基が、過カルボン酸の末端酸素に転移することで、エステルとカルボン酸に分かれます。

結果としてはケトンのもつ置換基のうち、一方の炭素基の間に酸素原子が入り込むかたちになります。

※ アルデヒドの場合は転移する力が弱いため生成しないと言われています。

ところで、この反応ではよく、転移傾向が取り上げられます。

カルボニル基に結合している炭素基が二つ(ケトン)なので、そのどちらも転移する可能性があることになります。

しかし、実際には、そのうちの一種類が優先的に生成されることがわかっています。

これは実験的にそうわかったのですが、カルボニル基に結合している炭素基の級数が大きいほど、つまり、その炭素に結合している炭素基が多いほど遷移しやすいと考えられています。

ここから言えるのは、これはカルボカチオンのときと同じであるので、転移する炭素にはカルボカチオン性を帯びていることがわかります。

まとめ

Baeyer-Villiger酸化はカルボニル基を酸化してエステルにする方法。

ケトンのもつ置換基のうち、一方の炭素基の間に酸素原子が入り込む。(酸素原子の方に、炭素基が転移する。)

どちらの炭素基の間に酸素が入るかは、決まっており、結合している炭素基が多いほど遷移しやすい。

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