クロミズムとは?
結論からお伝えすると、クロミズムとは外部の刺激によって色が変化する現象の総称です。
クロミズムを起こす原因としては、熱・光・電気・溶媒和・圧力などが知られています。
それらの原因によってクロミズムは分類できます
・サーモクロミズム(熱)
・フォトクロミズム(光)
・エレクトロクロミズム(電気)
・ソルバトクロミズム(溶媒)
・ピエゾクロミズム(圧力)
・ベイポクロミズム(溶媒蒸気)
今回はそのうちの上3つであるサーモクロミズム、フォトクロミズム、エレクトロクロミズムについて説明します。
サーモクロミズム
ある物質を加熱や冷却したときに色が可逆的に変化する現象です。
これは、熱によるクロミズムです。
この色の変化の様子はこちらの動画で紹介されています。
冒頭部分は、サーモクロミズムの紹介で、動画の3:21あたりから実験が行われています。
この実験では、テトラヨード水銀(II)酸銀 Ag2HgI4が使われています。
温度の低い状態では、黄色に近い色をしていますが、温度を上げていくとオレンジ色になります。
比較的よく色はついており、Ag(I)とHg(II)の間で電荷が移動することで発色していると言われます。
実験動画
出典: Doug’s Lab「Thermochromism ft Silver Tetraiodomercurate(Youtube)」
日本語:テトラヨード水銀(II)酸銀のサーモクロミズム
フォトクロミズム
光を照射すると色が変わり光を減らすと元に戻る現象のことです。
この現象を利用したものにフォトクロミックガラスがあります。
光が当たった時だけ変色するため、サングラスなどに応用されています。
というのも室内では普通のメガネなのに外に出ると着色しサングラスになるということが可能になるのです。
amazonでこのフォトクロミズムを使ったサングラスを調べると、多くの数のサングラスがヒットしました。
身近にクロミズム現象を示すものがあるということに驚きですね。一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
エレクトロクロミズム
こちらは電気を流すことで起こるクロミズム(変色現象)です。
飛行機のボーイング787では、このエレクトロクロミズムを利用した窓が有名です。
ボーイング787では、ボタンで窓から入ってくる光の量を調整することができます。
そのため遮光用のブラインドもないそうです。
顔料にも使われる三酸化タングステン(WO3)がよくこのエレクトロクロミズムにもよく使われます。
A short clip of the business class seat on ANA's 787 Dreamli…