化学系の大学院試験直前の対策として、大学院の試験に出題されうる大事な用語やキーワードの説明や導出をしています。
今回は物理化学、化学熱力学の分野の中から擬一次速度式というテーマを扱っていきます。
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擬一次速度式
擬一次速度式とは、その名の通り「擬似的に一次の反応速度の式とみなしたものです。」
たとえば、という反応があるとします。
このとき全体の反応次数は2次になります。
これは、反応速度がAとBのどちらの濃度にも依存することを意味しています。
そうすると、実験で反応の速度定数を求めることも難しくなります。
そこでどちらかの濃度を過剰にすることで濃度を一定とみなすことで、特定の化学種の濃度の影響を受けないように考えます。
さきほどのという式でBの濃度を過剰にすることで、Bの濃度には反応速度は依存しないと考えることができます。
とすることで、
と擬似的に一次の反応式とみなすことができるようになりました。
まとめ