活量についての説明と活量に関する例題
活量について
電解質は水溶液のなかで陽イオンと陰イオンに分かれます。
しかし、その濃度が高いとそれぞれのイオンが静電的相互作用のため運動に制限が加わり、見かけ上、実際の濃度よりも粒子がすくないようにふるまいます。
そこでその影響を考えるために、活量というものを定義します。
モル濃度に関する活量はと書きます。ここでfは活量係数でCは濃度です。
モル濃度に関するといったのは、モル濃度以外にも重量モル濃度のように用いられる単位が異なると活量の値も変化するからである。
例題
300Kにおける0.5M HClについて水素イオンの活量とpHを求めなさい。活量係数は0.80であるとする。
解説
活量はで表される。
ここでは活量係数では濃度である。
今回はそのまま代入すればよい。
またpHは、-で定義される。
解答
pH=3.98
活量係数について
つぎに活量係数の求め方をかんがえましょう。
活量係数はデバイ-ヒュッケル理論によって求められます。
デバイ-ヒュッケル理論によると希薄な溶液での活量係数はつぎのようにあらわされます。
はイオン強度であり、はイオンの電荷です。
そのほかのA,Bは定数であり、αは水和イオンの粒径に依存するパラメータです。
イオン強度はつぎの式でかけます。
普通、イオンの活量係数は電解質から測定するので複数種類のイオンが含まれており単一イオンの活量係数を計測することは難しいです。
そこで、平均活量係数が定義されます。
つまり、