無菌性保証水準(SAL: Sterility Assurance Level)
無菌性保証水準とは、滅菌後も生育可能の微生物が対象物に残存している確率のことを言います。
国際的には、10-6の無菌性保証レベル(SAL:sterility assurance level)が使われており、これは、滅菌後に100万分の1以下の確率で微生物が残存している確率があることを言います。
滅菌に関しては、消毒と滅菌のガイドラインに詳しく書いておりますので、
もっと詳しく知りたい方はこちらの本を参考にされるといいかもしれませんね。
コロニー形成単位(CFU:Colony forming unit)
コロニー形成単位は、微生物がコロニー(微生物の集合)を形成する数を表すものです。
たとえば、300CFU/10mlならば、10ml中に300個のコロニーがあることになります。
これはつまり、生きている菌の数を表す単位になります。
希釈平板培養法という手法は、この生きている菌の数を測定する手法です。
この手法では、1個のコロニーは1個の菌が増殖し形成したものであると考えます。
つまり、最終的なコロニーの数を数えれば、もともと生きていた菌の数が測定できるという考えになります。
もちろん厳密には、1個のコロニーが1個の菌から形成されるとは言い切れません。
そこで、生きている菌の個数を表す一つの指標としてコロニー形成単位(CFU)が使われることになります。
希釈平板法
希釈平板法は生菌数の測定に使われる手法です。
具体的には、試料を含む懸濁液を希釈して薄めたうえで、無菌の寒天培地に薄く塗布して培養します。
培地したあとのコロニーの外見や数などで微生物の数および種類がわかります。
希釈する理由は、寒天培地上にあるコロナーの数が多くなると、数を正確に数えるのが困難になるからです。
ちなみに寒天培地というのは、寒天で固形化した培地を入れたシャーレ(ペトリ皿)のことです。
微生物の区分
微生物は生物の種類のなかの原生生物に属しており、
原生生物は、高等微生物、下等微生物、ウイルスに分かれます。
高等微生物は、真核細胞をもつような微生物で、原生動物、菌類、地衣類、藻類に分かれます。
下等微生物は核膜を持たない原核細胞からなる微生物で、分裂菌類(細菌)、藍藻に分かれます。
ウイルスは生物と無生物の間のような超微小体です。ウイルスはたんぱく質の外殻とその内部に遺伝子(DNA、RNA)をもつ単純な構造の微生物になります。
参考
小林達治 微生物の取り扱い方
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jriet1972/13/6/13_6_418/_pdf
小林達治 微生物の基礎
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jriet1972/13/5/13_5_356/_pdf
ブラック微生物学 第3版(原書8版)
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