スポンサーリンク
相律
ある一つの系において、相の数をP、成分の数をC、自由度をFとすると次の関係が成り立ちます。
この関係を相律と言います。
自由度とは、独立に動かすことのできる示強性変数の数です。
この相律が成立する理由について考えていきましょう。
相律が成立する理由
まず前提条件として、これはP個の平衡にある相についての話です。
それぞれがC個の成分からなり、それぞれが違うP個の相に分かれているわけです。
となると、P個の相それぞれについてC個の成分のモル分率があります。
また、平衡状態にあるときの温度と圧力の二つのパラメータもあります。
つまり、合計としてパラメータがPC+2あることになります。
しかし、モル分率の性質から一つの相に関してその和は1になるので、P個の相の数の分、パラメータが削減できます。
また、それぞれの相平衡の条件から各成分の化学ポテンシャルは等しいので、(成分の数)×(相の数-1)、つまり
C(P-1)だけパラメータは削減できます。
これらのことから自由に動かすことのできるパラメータ(つまり自由度)は、
つまり、冒頭にあげた
となるのです