【大学院試験対策】化学量論式と量論係数および反応進行度

化学系の大学院試験直前の対策として、大学院の試験に出題されうる大事な用語やキーワードの説明や導出をしています。

今回は物理化学、化学熱力学の分野の中から化学量論式(stoichiometry)と量論係数および反応進行度というテーマを扱っていきます。

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化学量論式と量論係数および反応進行度

これらは全く難しいものではありませんが、はじめて扱うときには少々正負の符号に戸惑うことがあります。

定義をしっかり覚えて正負が原因で定期試験や大学院試験で減点されないようにしましょう。

化学量論式(stoichiometry)

そもそも化学量論とは化学反応での量的関係に関する理論です。

高校の化学のときに、反応式において各項の係数が反応の比率であると習ったと思いますが、それを少し格好よく述べているだけです。

化学量論式とは、その量的関係に着目して反応式をみたもので、実際には今までのものとほとんど変わりはありません

化学量論式は例えば次のようなものになります。

等号になっているのがやや気になるかと思いますが、そういうものであるとおもってください。

量論係数

量論係数とは、そんな化学量論式の係数のことです。

注意する必要があるのは、普通左辺にある反応物(原料)の係数を負の符号をつけて考えるということです。

例えば、上にあげた反応として

​​

のような反応があったとき、反応物​は、負の符号をもち、​​は正の符号をもつことになります。

この量論反応式を等号を用いて次のように表すこともあります。

 

反応進行度

反応進行度は言葉通り、どのくらい反応が進んだかということです。

記号は(グザイと読みます)がつかわれ、単位は物質量(mol)が用いられます。

ある化学種をみたときに、その物質量の変化は次のように表されます。

は、ある化学種の初めの物質量では途中の物質量です。

さきほど確認したように量論係数は反応物では負になるので、反応が進むにつれて反応物は減り、生成物は増えるというあたりまえの関係がわかります。

 

 

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