ナノファイバーを使った製品がよく使われ、新聞やニュースでよく聞きます。
しかし、一体ナノファイバーとは何なのでしょうか?
今回は簡単にその定義と例を見ていきましょう。
ナノファイバーとは?
ナノファイバーの定義を辞書で調べてみましょう。
goo辞書によると
直径が1~100ナノメートル、長さが直径の100倍以上の繊維状物質の総称。
とあります。1nmが10-9mですので、とても小さな繊維になります。
ナノファイバーの種類
現在知られているナノファイバーとしては、
・キチンナノファイバー(マリンナノファイバー)
・セルロースナノファイバー
などがあります。
これら以外にも規定のサイズ(1~100ナノメートル)を満たす素材はナノファイバーと言われることもあります。
キチンナノファイバー
キチンナノファイバーは、カニやエビなど甲殻類の殻をつくる主成分のキチンから分離し作られたナノファイバーです。
鳥取大学の伊福伸介教授により見出され、その後、マリンナノファイバーとして商標を登録。
水などへ混ぜるときにその微小性から均一に分散することができるようになりました。
保湿効果があるため、化粧水や美容液などで用いられており、その後もダイエット効果や傷の治療効果など新たな効用が期待されています。
セルロースナノファイバー
セルロースナノファイバーは、CNFと略されることが多く、3〜4ナノメートルのセルロースが直鎖状に並んだ繊維のことです。
セルロースは植物の主成分ですので、地球上に豊富にあります。
セルロース分子が30〜40本集まったものをセルロースミクロフィブリルといいますが、これの単離はいままでできていませんでした。
東京大学大学院農学生命科学研究科教授の磯貝明さんがTEMPO酸化法を用いて単離に成功しました。
この方法で作ったCNFは、表面に多くのマイナスイオンをもちます。
それを利用して金属を配位させることによって金属の種類にあった機能を持たせることができます。
CNFを使った実用製品として、銀イオンとCNFを使った脱臭効果を付与した紙オムツなどがあります。
東大が画期的なCNFの製法を開発。植物由来のセルロースナノファイバー(CNF)は、循環型社会実現への“夢の新素材”と期待…
まとめ
・ナノファイバーとは直径が1〜100nm程度の微小の繊維のこと
・キチンナノファイバーは、甲殻類の殻の成分のキチンを使ったナノファイバーです。
・セルロースナノファイバーは、植物のセルロースを使ったナノファイバーです。