無機化学の教科書
シュライバー・アトキンス無機化学
シュライバー・アトキンス無機化学は、東京化学同人から出版されている無機化学の教科書です。
多くの大学で使われる最もポピュラーな教科書です。
図も多くカラーで刷られているためとてもわかりやすくは作られているものの、大学生や大学院生向けとあって取り扱っている内容や用語は難しく、独学で勉強するのは過酷かもしれません。
とくに、第1章は波動関数やシュレディンガー方程式など量子化学の分野が前触れもなく出てくるので、そちらの予備知識がないと読み進めるのが苦しくなるかもしれません。もう少し薄い無機化学の教科書を使うか、量子化学の概論を学習してからシュライバー・アトキンス無機化学に挑むといいかもしれません。
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さらに、第6版への改定を受けて本のサイズがB4版へと大きくなったため持ち運びには不便になりました。
もし、コンパクトなサイズが良いという方は少し古くても第4版を通販などで購入するといいかもしれません。
・第1章から難しい用語が用いられており、独学で勉強するのは過酷
・サイズが大きく持ち運びには不便
リー 無機化学
こちらはあまり知られていないかもしれませんが、大学の図書館などなら必ずあるであろう名著です。
東京化学同人から出版されており信頼性もあります。
ただし、出版年が1982年でその後、改定もされていないであろうことを考えると、たしかに古いという印象はあります。
シュライバーアトキンスと違って一冊にコンパクトにまとまっているため、アトキンス無機化学のように上下巻に分かれているのが嫌な方にはいいかもしれません。
コットン・ウィルキンソン・ガウス 基礎無機化学
こちらも古くから使われ大学でもよく使われる本です。
無機化学の始めの部分から丁寧に解説していて網羅的に取り上げられているので深いところまで学習できます。
基礎と名前についてはいますが、内容としてはアトキンスやリー無機化学くらいの内容はあるでしょう。
ただ、古さと訳の問題か文章が読みにくい部分も多いため、やや難解かもしれません。
ヒューイ無機化学
こちらも名著です。ただし、他の教科書と比べやや上級者向けと言われます。
資料も多く、内容はディープですが、他の分野の知識がなかったり、化学の初学者には他の易しい参考書を読んでからヒューイ無機化学を読むことをおすすめします。
独学に使う教科書としてはやや難があるでしょう。
シュライバー・アトキンス無機化学などを一通り読んだ後に読んでみると新しい気づきがあるかもしれません。
まとめ:大学で無機化学を学ぶための教科書はどれ?
いかがだったでしょうか?
数々の教科書があるなか、無機化学に関していうと、シュライバー・アトキンス無機化学が無難であると思います。
多くの学生や教員が使っている教科書であるため、非常に使いやすく入手もしやすいです。
また、質問するときなども、多くの人が使っている教科書のほうが共通認識がしやすく、ネットでも情報が多くあるでしょう。
そのため、一番人気のシュライバー・アトキンス無機化学をおすすめします。