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実在気体の状態方程式
理想気体はつぎのようにあらわされます。
しかし、実在気体は理想気体と異なり次の性質を帯びます
①分子間に引力がはたらく
②分子自身に体積がある
このbは排除体積と呼ばれるものです。
排除体積とはある分子の体積のせいで実際には占められない体積のことです。
その体積は1分子の体積の4倍になります。
気体1mol分での排除体積はアボガドロ定数をかけたものになり、次のようにあらわされます。
ここでは分子の直径です。
この二つの式を加味すると理想気体の式に代入することで、次のようにファンデルワールス気体の状態方程式を書くことができます。
ファンデルワールス方程式とは別に大学院試験ではよく出題される状態方程式があります。
これをビリアル方程式と言います。
このとき、1molあたりのビリアル状態方程式はつぎのように書けます。
・・・
通常の理想気体では、ですので、それ以降の項が補正項となります。
また、B,C,Dをそれぞれ第二,第三,第四ビリアル係数といいます。
例題
ある1種類の分子からなる気体に関してファンデルワールス状態方程式の補正項がであった。
このとき、1分子の直径[cm]を求めなさい。
解答
よってであるので、