【化学熱力学】系と外界

熱力学では、系と外界という言葉がよく使われます。

この概念を知らなければ、化学熱力学を理解することは難しくなります。

化学熱力学を理解するための導入として、系と外界の概念を理解しましょう。

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系(system)と外界(surroundings)

とは、私たちが測定をしようとする部分のことであり、例えば反応容器の中がそれにあたります。

それに対して、外界は系の外側にある環境のことを言います。

外界と系の関係は、以下の4つに分かれます。

覚えよう

開放系 物質と熱と仕事全てが自由に行き交う系

閉鎖系 熱と仕事のみが外界と行き交う系

断熱系 仕事のみが行き交う系

孤立系 物質と熱と仕事すべてが移動できない系

系に対して、外界はとても大きい割合を占めるため、エネルギーや物質の変化があったとしても、外界は変化しないとする場合も多いです。

外界が系のエネルギーに影響を及ぼす時、その方法には大きく分けて2通りあります。

仕事と熱

系のエネルギーとは、その系の仕事をする能力のことを指します。

系のエネルギーを増やす方法は仕事と熱です。

仕事は、ある力に逆らう運動による起きる変化で、熱での変化は外界と系の温度の差などによっておこる変化です。

熱の伝わり方によって系と外界の境界を伝熱的断熱的で区別することができます。

仕事と熱の詳しい考えは次の記事でみていきましょう。

まとめ

まとめ

・系とは観測しようとする特定の部分であり、外界とはそれを囲む空間である。

・系と外界の関係は、エネルギーと物質の関係から4つに分かれ、それぞれの違いを確認する必要があります。

・系と外界のエネルギーのやりとりの仕方は、仕事と熱があります。

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